2021年10月17日

ゲームオブスローンズ 追記

さきほどのブログは、丁度王都大虐殺の回に書いていたので、そのままラストまで再見した感想を追記します。
なので最初から壮大なネタバレです。

後味が悪いというのは…………うーん、撤回してもいいかな。

どう言えばいいのか、この展開だったらこういう結末になるよねという期待を胸に抱いて見れば、後味は確かに悪い。
で、殆どの人が、この物語はデナーリスとジョンという、作中もっとも虐げられてきた、高貴な血を引く美しい男女の恋と奪還の物語だと思ってみてきた……に違いないから、失望も大きかったのかも。

私も、遠い異国でそれぞれ辛い思いをして生きてきた二人が、次第に力と仲間を身に付け、奪われたものを奪還していくストーリー展開にはわくわくしたし、その二人がまさかシーズン7くらいで巡り会い、恋に落ちるという嬉しすぎる展開に、乙女心がはちきれそうになった者の一人です。

その興奮の中で、デナーリスの人間性についての違和感は確かにあったんですけど、まぁ、ドラマだからその程度の齟齬もあり得るよねとか、しょせん海外ドラマだから、倫理観的なものが日本とは違うんだな……などと思ってスルーしてました。
結果、作中人物同様、シーズン8の豹変(実は豹変ではない)に大いにショックを受けることになるのですが。

でも最後まで改めてじっくり鑑賞しましたが、デナーリスはやっぱり魅力的だった・笑
特に、彼女の背中にドラゴンの翼が重なった場面や、純粋悪であることが鮮明になった演説の場面。
最後の頼みのようにジョンが説得に向かった時、デナーリスが史上最悪の為政者になることが、見ている誰にもはっきり分かった時、――それが純粋すぎる正義感からきているだけに、誰にも止めることのできない恐怖。
純粋で美しい悪魔のような子供が、世界を滅ぼしうる兵器を持つ恐怖が、見ているこっちにも伝わってきて、……だけに、その終わりは少々あっけになくはあったのですが、なんというか、それら全ての場面のダークデナーリスは、作中で一番美しかった!
ついでに言えば、泣きながらジェイミーにすがるサーセイも、とても魅力的だった。

一番怖いものは、愛でも権勢欲でも、嫉妬でも憎しみでもなく、純粋すぎる正義だということなんですかね。
そういう物語だと思えば、なるほど名作だなと思いました。

というわけで、闇落ちものでもうひとつ大好きなBORDER贖罪を再見しています。
その感想はまた後日。

しかしゲームオブスローンズの原作はまだ完結していないとのことですが、もし書く気がなくなっているのなら、その気持ちは分かるなぁ。
どこまでドラマと重なっているのか、原作を途中までしか読んでいない身には知りようもないですが、頭に描いている世界観ともし一緒だったら、あんな風に映像で先出しされて、書き続けるモチベが維持できるものなのだろうか??
正直言えば、別の終わり方を期待してます・笑


posted by 石田累 at 09:29| Comment(0) | 映画・ドラマ感想

ゲームオブスローンズ

お久しぶりです。

理由があって(後日説明します)、海外ドラマゲームオブスローンズを、この夏に見返しました。
最終シーズンだけが有料だったので、悩んだ挙げ句U−NEXTに入会。
無料分は家族が会員になっている配信サイトだったので。

そのサイトの中でも、最終シーズンだけはさらに課金対象だったので、ポイントがたまるまで待つことに……してたら、おとといから無料になりました・笑
家族が入ってる配信サイトでもおとといから無料。
あー……残念なくらい無駄なことをしてしまった!

ま、そんなこんなでおとといから最終シーズンを再見しているのですが、なんだろうなぁ。
ものすごく嫌な終わり方です。ある種のカタルシスは味わえるけど、それすらとてつもなく後味が悪いし。
ただまぁ、物語全体の構成からいえば納得できるというか、こうなるべくしてなったよねという充足感はあります……。

(ここからはネタバレになるので、ご注意ください)


このドラマ、前半は男中心の世界で、女はひたすら弱く、憐れな存在として描かれます。
過酷な運命に翻弄され、ある種虐げられてきた女たち(サーセイ、デナーリス、サンサ、アリア)が、悲惨な目にあっていく内に、冷徹な強さを身に付け、シーズン後半では、完全に男たちを支配する存在に。
男たちが大切にする情や義理、普通はこう考えるだろうという甘いもくろみを、彼女たちは冷たい目で冷ややかにスルー。
少しでも相手を信じれば裏切られ、なまじ力がないゆえに悲惨な目にあってきただけに、女たちはどこまでも相手を信じないのです。特に同じ女を。

なので、シーズン後半になると、男はどんどんアホになり、女は賢く――しかし一方であり得ないレベルで残酷になります。賢い女も、しょせんアンガーコントロールできないということなのでしょうか。

特にアホになるのがティリオンで、作中一番賢いキャラだと思われていたのですが、出す手全てがことごとく悪手。(物語の展開上、あえてアホに描かれていたふしもありますが)
それもこれも、見た目の醜さからずっと虐げられてきた彼が、唯一自分を認めてくれたデナーリスを信じすぎたせいだという……ちょっと悲しい理由ですけどね。
つまり、信じる者は救われず、死ぬかアホになる世界なのです。

最終章は、人を信じなかったゆえに生き抜いてきた女たちが、文字通り国を挙げて激突するのですが、それもどっちも感情任せだったよね、という、女ってなぁ……と思わされる展開。
その中で、唯一賢くふるまったサンサと、権力を望まなかったアリアが生き残ります。
ただサンサが生き残ったのはまさに紙一重で、デナーリスとサーセイがほぼ自滅したおかげかな。
初見からデナーリスに分かりやす反抗して警戒されるなど、そう賢いとはいえないような気もします。

結局最後まで、女に振り回される男はアホで、感情を支配できない女もアホだったという結末。
その中で、本当の意味で賢く描かれたのは、男でも女でもないものたちだった……という結論になるのかな。
人間を超越した存在になったブラン、宦官のヴァリス、女でありながら騎士になったブライエニー、女であることを最初から最後まで拒否し続けたアリア、シオンの姉(名前出てこない)など。
こうしてみると、やっぱりちょっと女よりかな。

そんな中で、普通の人代表として生き残った人々もティリオンを始め何人かいて、そういうところが唯一救いなのかなとも思います。

ともあれ、人間とは駄目な生き物で、それでも明日を向いて生きていくというお話でした。

これだけ見ればきつい話に思えるでしょうけど、中盤以降のカタルシスは最高です。
今思ったけど、ベルセルクのいい時までの話に似てるかな・笑
最終シーズンは、その全てがひっくり返される闇落ち展開にも似ているような気がします。

もう随分前に読んだきりだから、違ってるかもしれないですけどね。




















posted by 石田累 at 05:53| Comment(0) | 映画・ドラマ感想