2020年12月29日

年下の上司を振り返るF【もう一人の年下の上司】

こんにちは。

第7回です。

さて、ここまである意味無敵?(そうでもないかな)のチートヒーローだった藤堂ですが、
物語の展開の必然として、ここいらで、藤堂単体では太刀打ちできない敵キャラを出してくる頃合いだろうと思いました。

まぁ、恋愛小説なので、そこで刺客をだすわけにもいかず、入江耀子の登場です。
しかしまだ、敵キャラの度合いとしては雑魚レベルであり、その裏にさらに何かの存在がある……
的なものを匂わす程度にとどめておくべきでしょう。

もう一人の年下の上司の上司は、そういうコンセプトで書きました。

あと、これも長編あるあるで、脇役一人一人にスポットをあてていきたいと、そういう思いもありましたので、この回は流奈に焦点をあてて、入江さんと絡ませる展開にしました。
内容的には整形とかイジメとか……
そこは正直、安っぽい展開だったし、あまり深掘りしたくないテーマでもあったので、さらっと、でもできうる限り残酷に書いたつもりです。
流奈はそれまで本当にいやな女だったので、そこまでしないと清算できないだろうと思いまして。

この回くらいから、●物語全体の展開を見越してのコンセプト、●脇役に焦点をあてる、●二人の恋愛の進展。
この三つを、章のテーマであるエピソードに絡めて書く。
というミッションを明確にしつつ、一章一章書き始めるようになりました。

これ、結構めんどいです。頭の中は常に錯綜状態で、だいたい何かが片付かず、次章に答えを持ち越す形で続くになります・笑

初恋夫婦をいつ頃から書き始めたか忘れましたが、あれは、年下の上司で培ったやり方を最初からもってきていたように思います。(だから早くギブアップしたのかもしれない)
というか、当時書いていた一話読み切り長編は、全部こんな感じで作ってたんじゃないかと思います。

なんていうんだろう。上手く言えないけど、三重か四重くらいの要素を盛り込んで、それをひとつのテーマにからめて処理するという書き方。

それが、いいことなのか悪いことなのか……まぁ、悪くはないけど、恋愛小説としてどうなのかという点に関しては、読者様にゆだねるしかないのかなと思います。

というのも、最新刊の「許婚は神主さま」の感想をネットで拾い読みしているのですが、
「複雑」。「おなかいっぱい」(きっといい意味)。「違う話を三つくらい読んだ気分」(きっとこれもいい意味)。「頭をフルに使って何回も読み返さないと意味が分からない」(いい意味……ではないかもしれない)。
というものをチラチラ見てしまったのです。

これについて!

私は実は、ものすごくびっくりしたのでした。いや、これはマジで。

というのも。

「許婚は神主さま」は自分比で言えば、これまでで一番処理が簡単で、最速で書けた話だったからです!
担当さんにも、「石田さん、成長しましたね」(しみじみ)
と、その設定の簡単さを褒めていただいた話だったのです。これマジで。
なのに、どのあたりが複雑だった??

自分の感覚って、もうあてにならんな、と思いました。

あと正直、向いてないのかなと、今度こそ本気で思いました。
あー、でもトミーをもうちょっと深く書き込みたかったなぁ……。
本当はもう少し見せ場があったんですけど、ヒーローが霞むという理由で、全カットになったんですよね。
担当さんの賢明な判断です・笑










posted by 石田累 at 14:21| Comment(0) | 年下の上司
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