お久しぶりです。
理由があって(後日説明します)、海外ドラマゲームオブスローンズを、この夏に見返しました。
最終シーズンだけが有料だったので、悩んだ挙げ句U−NEXTに入会。
無料分は家族が会員になっている配信サイトだったので。
そのサイトの中でも、最終シーズンだけはさらに課金対象だったので、ポイントがたまるまで待つことに……してたら、おとといから無料になりました・笑
家族が入ってる配信サイトでもおとといから無料。
あー……残念なくらい無駄なことをしてしまった!
ま、そんなこんなでおとといから最終シーズンを再見しているのですが、なんだろうなぁ。
ものすごく嫌な終わり方です。ある種のカタルシスは味わえるけど、それすらとてつもなく後味が悪いし。
ただまぁ、物語全体の構成からいえば納得できるというか、こうなるべくしてなったよねという充足感はあります……。
(ここからはネタバレになるので、ご注意ください)
このドラマ、前半は男中心の世界で、女はひたすら弱く、憐れな存在として描かれます。
過酷な運命に翻弄され、ある種虐げられてきた女たち(サーセイ、デナーリス、サンサ、アリア)が、悲惨な目にあっていく内に、冷徹な強さを身に付け、シーズン後半では、完全に男たちを支配する存在に。
男たちが大切にする情や義理、普通はこう考えるだろうという甘いもくろみを、彼女たちは冷たい目で冷ややかにスルー。
少しでも相手を信じれば裏切られ、なまじ力がないゆえに悲惨な目にあってきただけに、女たちはどこまでも相手を信じないのです。特に同じ女を。
なので、シーズン後半になると、男はどんどんアホになり、女は賢く――しかし一方であり得ないレベルで残酷になります。賢い女も、しょせんアンガーコントロールできないということなのでしょうか。
特にアホになるのがティリオンで、作中一番賢いキャラだと思われていたのですが、出す手全てがことごとく悪手。(物語の展開上、あえてアホに描かれていたふしもありますが)
それもこれも、見た目の醜さからずっと虐げられてきた彼が、唯一自分を認めてくれたデナーリスを信じすぎたせいだという……ちょっと悲しい理由ですけどね。
つまり、信じる者は救われず、死ぬかアホになる世界なのです。
最終章は、人を信じなかったゆえに生き抜いてきた女たちが、文字通り国を挙げて激突するのですが、それもどっちも感情任せだったよね、という、女ってなぁ……と思わされる展開。
その中で、唯一賢くふるまったサンサと、権力を望まなかったアリアが生き残ります。
ただサンサが生き残ったのはまさに紙一重で、デナーリスとサーセイがほぼ自滅したおかげかな。
初見からデナーリスに分かりやす反抗して警戒されるなど、そう賢いとはいえないような気もします。
結局最後まで、女に振り回される男はアホで、感情を支配できない女もアホだったという結末。
その中で、本当の意味で賢く描かれたのは、男でも女でもないものたちだった……という結論になるのかな。
人間を超越した存在になったブラン、宦官のヴァリス、女でありながら騎士になったブライエニー、女であることを最初から最後まで拒否し続けたアリア、シオンの姉(名前出てこない)など。
こうしてみると、やっぱりちょっと女よりかな。
そんな中で、普通の人代表として生き残った人々もティリオンを始め何人かいて、そういうところが唯一救いなのかなとも思います。
ともあれ、人間とは駄目な生き物で、それでも明日を向いて生きていくというお話でした。
これだけ見ればきつい話に思えるでしょうけど、中盤以降のカタルシスは最高です。
今思ったけど、ベルセルクのいい時までの話に似てるかな・笑
最終シーズンは、その全てがひっくり返される闇落ち展開にも似ているような気がします。
もう随分前に読んだきりだから、違ってるかもしれないですけどね。
2021年10月17日
ゲームオブスローンズ
posted by 石田累 at 05:53| Comment(0)
| 映画・ドラマ感想
2020年03月15日
最近観た映画【備忘録】
「泣き虫しょったんの奇跡」
「アルキメデスの大戦」
「新聞記者」
【感想】
コロナウイルスの関係でますます家から出なくなったので、この週末、たまったポイントで立て続けに映画を観ました。
どれも、公開時に観たいと思っていたものですが、そうですね、まぁまぁだったかな・笑
作品としての評価というか、映画としての論評は私には出来ないんですけど、自分の琴線に触れたかどうかでいええば、まぁまぁでした。
ただ、どの映画も原作が読みたくなりましたね!
で、「泣き虫しょったんの奇跡」は即買ったのですが、これは小説の方が、断然メッセージみたいなものが明確に伝わってきて、映画って、小説の宣伝以外の意味があるのかなと思ってしまいました。
一番がっかりしたのは、主役以外の棋士が全員仮名なんですよね。
まぁ、原作通りのノンフィクションではなく、フィクション色を濃くしたってことなんでしょうけど、そこがなんだか中途半端なものを観ているような感覚でした。
それも私が、棋士が好きだからこそ思う物足りなさなんだろうと思いますけど。
あれが実名で、しかも実在の棋士がそのまま出ていたら、DVD買ってたと思います。
「アルキメデス」は、最初からなんか中途半端なものを観ているような印象で、謎に思って途中でwikiを開いてみると、未完結の漫画原作だったんですね。
それ知ってたら絶対観なかったわ、と内心ほぞを噛みながら最後まで観ました。
満足度は人それぞれだと思います。
原作は読んでないし、何かの機会でもなければ積極的に買うこともないと思いましたけど、落とし所としてはうまいなと思いました。
個人的に微妙に思ったのが、舘ひろしの意外なまでの存在感のなさですかね・笑
キャラが立っている(役ではなく、舘ひろしの)だけに、後半のただそこにいるだけ感が、なんとももったいないなと思っちゃいました。
「新聞記者」は、わぁ、ここまでやるんだという驚きが全てで、でも観終わってみると、それだけかい、みたいな。
でも伝えたいことが現代日本が抱える問題点であるなら、その試みは大成功なんじゃないかと思います。
なみの恐怖映画より恐怖でしたね。
個人的には、田中哲治さんのキャラがめちゃくちゃよかったな。
ここまで鉄の仮面をゆるぎなく被れる人ってある意味すごいなって。
これは、創作面で大いに参考になりました。
あまり関係ないですけど、アルキメデス以外は、演者のローテンションがやや気になりました。
だからってアルキメデスがよかったわけでもないですけど。
新聞記者はそもそもそういう作風を意図したのだとしても、なんかこう、観ていて心が揺さぶられることがあまりなかったんですよね。
もちろんそれは、映画全体のコンセプトの問題で、演技のせいとかじゃないとは思いますけど。
うまく感想が書けそうもないので、割愛しますけど、その後、3時間のインド映画を一本観て寝たんですが、
明け方近かったにも関わらず、笑ったし、泣いたし、感情が揺すぶられっぱなしでやばかったです。
どっちが映画としていいかとかは分からないですし、個人の好みの問題だとは思いますけど、なんかこう、…そうですね、邦画3本には、観れども観れどもお腹いっぱいになれない飢餓感は残りましたかね。
だからこそ、立て続けに3本観て、まだ物足らずにもう1本観ちゃったのかもしれないです。
「アルキメデスの大戦」
「新聞記者」
【感想】
コロナウイルスの関係でますます家から出なくなったので、この週末、たまったポイントで立て続けに映画を観ました。
どれも、公開時に観たいと思っていたものですが、そうですね、まぁまぁだったかな・笑
作品としての評価というか、映画としての論評は私には出来ないんですけど、自分の琴線に触れたかどうかでいええば、まぁまぁでした。
ただ、どの映画も原作が読みたくなりましたね!
で、「泣き虫しょったんの奇跡」は即買ったのですが、これは小説の方が、断然メッセージみたいなものが明確に伝わってきて、映画って、小説の宣伝以外の意味があるのかなと思ってしまいました。
一番がっかりしたのは、主役以外の棋士が全員仮名なんですよね。
まぁ、原作通りのノンフィクションではなく、フィクション色を濃くしたってことなんでしょうけど、そこがなんだか中途半端なものを観ているような感覚でした。
それも私が、棋士が好きだからこそ思う物足りなさなんだろうと思いますけど。
あれが実名で、しかも実在の棋士がそのまま出ていたら、DVD買ってたと思います。
「アルキメデス」は、最初からなんか中途半端なものを観ているような印象で、謎に思って途中でwikiを開いてみると、未完結の漫画原作だったんですね。
それ知ってたら絶対観なかったわ、と内心ほぞを噛みながら最後まで観ました。
満足度は人それぞれだと思います。
原作は読んでないし、何かの機会でもなければ積極的に買うこともないと思いましたけど、落とし所としてはうまいなと思いました。
個人的に微妙に思ったのが、舘ひろしの意外なまでの存在感のなさですかね・笑
キャラが立っている(役ではなく、舘ひろしの)だけに、後半のただそこにいるだけ感が、なんとももったいないなと思っちゃいました。
「新聞記者」は、わぁ、ここまでやるんだという驚きが全てで、でも観終わってみると、それだけかい、みたいな。
でも伝えたいことが現代日本が抱える問題点であるなら、その試みは大成功なんじゃないかと思います。
なみの恐怖映画より恐怖でしたね。
個人的には、田中哲治さんのキャラがめちゃくちゃよかったな。
ここまで鉄の仮面をゆるぎなく被れる人ってある意味すごいなって。
これは、創作面で大いに参考になりました。
あまり関係ないですけど、アルキメデス以外は、演者のローテンションがやや気になりました。
だからってアルキメデスがよかったわけでもないですけど。
新聞記者はそもそもそういう作風を意図したのだとしても、なんかこう、観ていて心が揺さぶられることがあまりなかったんですよね。
もちろんそれは、映画全体のコンセプトの問題で、演技のせいとかじゃないとは思いますけど。
うまく感想が書けそうもないので、割愛しますけど、その後、3時間のインド映画を一本観て寝たんですが、
明け方近かったにも関わらず、笑ったし、泣いたし、感情が揺すぶられっぱなしでやばかったです。
どっちが映画としていいかとかは分からないですし、個人の好みの問題だとは思いますけど、なんかこう、…そうですね、邦画3本には、観れども観れどもお腹いっぱいになれない飢餓感は残りましたかね。
だからこそ、立て続けに3本観て、まだ物足らずにもう1本観ちゃったのかもしれないです。
posted by 石田累 at 11:16| Comment(0)
| 映画・ドラマ感想
2020年02月09日
アベンジャーズ・エンドゲーム【米(アンソニー・ルッソ/2019)】
【ストーリー】省略
まさかそんなオチ
これも昨日観たばかりなので、まぁ、覚え書き程度に。
正直、完全に舐めてました。
マーベルだし、終わりっていっても、また続編作る感じで終わるんじゃないかなとか、ヒーローものらしい予定調和な展開だろうなとか。
てか、そういうものを求めて観たんですけど・笑
完全に読み間違いでしたね!
てか、これほど有名な物語のオチを、今までネタバレを見ること・聞くことなしでよくいられたなと。
普段私がテレビなどを見てないってこともあるんですけど、改めて周囲に映画のことを話す友人がいないんだなぁとしみじみ思ったりしました。
やっぱそこは大切な部分なので、ネットなんかでも結構注意を払って書かれていたんですね、きっと。
あと、そういえば去年、仕事で知り合った人と同作の話をしたことがあるのですけど、
すでに同作を見ていたその方に「どうでした?」と聞いたところ、ちょっと言葉を濁されて、
「…まぁ、面白かったですよ」とだけ言われたことを思い出しました。そりゃ、言えないですよね。
いまさらですけど、その人の口の堅さに感謝です。
ちなみに私も、もし誰かに感想を求められたら「……まぁ、面白かったですよ」と言葉を濁すような気がしますね。
ネタバレとは別の意味で。
確かに面白かったんですけど、その面白さはもう前作から約束されていたものであって、期待以上のものはなかったという気もします。
最終話としてはこれでいいんだとは思いますけど、あまり見たくないシーンもちょこちょこあったりして、まぁ、本当、作品として潮時だったんだなとしみじみ思いました。
ちなみに私は、アイアンマン3が一番好きです。
あそこで永遠にとどめておくっていうのもひとつの手じゃないかと思いますけど、消費し尽くすっていうのも……手なんでしょうね。
まさかそんなオチ
これも昨日観たばかりなので、まぁ、覚え書き程度に。
正直、完全に舐めてました。
マーベルだし、終わりっていっても、また続編作る感じで終わるんじゃないかなとか、ヒーローものらしい予定調和な展開だろうなとか。
てか、そういうものを求めて観たんですけど・笑
完全に読み間違いでしたね!
てか、これほど有名な物語のオチを、今までネタバレを見ること・聞くことなしでよくいられたなと。
普段私がテレビなどを見てないってこともあるんですけど、改めて周囲に映画のことを話す友人がいないんだなぁとしみじみ思ったりしました。
やっぱそこは大切な部分なので、ネットなんかでも結構注意を払って書かれていたんですね、きっと。
あと、そういえば去年、仕事で知り合った人と同作の話をしたことがあるのですけど、
すでに同作を見ていたその方に「どうでした?」と聞いたところ、ちょっと言葉を濁されて、
「…まぁ、面白かったですよ」とだけ言われたことを思い出しました。そりゃ、言えないですよね。
いまさらですけど、その人の口の堅さに感謝です。
ちなみに私も、もし誰かに感想を求められたら「……まぁ、面白かったですよ」と言葉を濁すような気がしますね。
ネタバレとは別の意味で。
確かに面白かったんですけど、その面白さはもう前作から約束されていたものであって、期待以上のものはなかったという気もします。
最終話としてはこれでいいんだとは思いますけど、あまり見たくないシーンもちょこちょこあったりして、まぁ、本当、作品として潮時だったんだなとしみじみ思いました。
ちなみに私は、アイアンマン3が一番好きです。
あそこで永遠にとどめておくっていうのもひとつの手じゃないかと思いますけど、消費し尽くすっていうのも……手なんでしょうね。
posted by 石田累 at 15:44| Comment(0)
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